フィールド・レコーズ : Waterworks

音で巡る日蘭の歴史遺産

Kiso Three Rivers

日本は古くから、洪水、台風、地震、津波といった自然災害の脅威にさらされてきました。明治時代(1868−1912年)、日本は封建社会から立憲君主制国家への転換を遂げます。この変革期には、ダムや土壌流出防止施策、港湾、水路といったインフラ整備が進められました。これらは現在に至るまでオランダが高い専門性を誇る分野です。

日本政府は治水事業の近代化を進めるため、数十年にわたり多くのオランダ人治水技師を招聘し、技師たちは主要プロジェクトの設計から開発、施工まで幅広く携わりました。これらの専門家には、アントニー・ローウェンホルスト・ムルデル、コルネリス・ファン・ドールン、ゲオルギ・アルノルド・エッセル、アイザック・リンド、ヨハネス・デ・レーケらがおり、それぞれが日本の治水システムのさまざまな分野で功績を残しています。「Waterworks」プロジェクトは、日本の治水事業におけるオランダの貢献という、重要でありながらこれまで光が当てられてこなかった両国間の歴史を、音を通して掘り起こしていきます。

Sugai Kenによる『Tone River』(Field 30、2020年)、Chihei Hatakeyamaによる『Hachir​ō​gata Lake』(Field 33、2023年)に続き、2025年にはYui Onoderaによる『Kiso Three Rivers』(Field 36)の発表をもって三部作が完結します。本プロジェクトは、建築写真とサウンドマッピング、電子音楽を組み合わせることで、日本の治水事業におけるオランダの貢献という両国が共有する遺産に新たな光を当てる試みです。
 

チーム

アーヤン・リーヴォル — フィールド・レコーズ創設者
ルーク・クラマー — 写真家
アーヴィン・リーウィス — デジタル・インタラクション
トマス・エルヴェ — デザイン
セバスチャン・ロベール — アーティスト/研究者
エピグラム・カルチュラル・プロダクション・ハウス
 

フィールド・レコーズについて

2008年の設立以来、オランダの文化を基盤にミニマルで控えめな姿勢を大切にしながら、さまざまなエレクトロニック・ミュージックをレコードでリリースし続けているレーベル。世界中のアーティストやサウンドを取り扱うなかで、特に日本の音楽に重点を置いている。

イベント

このプロジェクトは、オランダ館イベントスペースで開催される企画展「Rethinking Innovation」(4月13日~5月5日)の一環として実施するものです。
4月20日15:00−17:00、同会場にてトークイベントを開催予定。